決算公告はやりたくありませんし、
決算公告しなくても問題はないと思うのですが。
決算公告は商法(第283条、平成18年5月会社法施行以降会社法〔以下同様〕
(第440条)で株式会社に課せられた義務です。新聞で発表するなど、自分が定款に定めた
方法で決算公告をしていない株式会社は、商法(会社法)違反をしていることをまずは自覚して
ください。
決算公告は、社長(株式会社の取締役)として守らなければならないもの(コンプライアンス)
です。社長は、会社の代表取締役である前に、社会人であり、多くの場合、家族の長でも
あります。それぞれの立場でも、「脱法者」になっていいはずがありません。
しかし、現実には決算公告をやっていない会社が圧倒的に多いのです。条文上(商法498条
会社法976条)は100万円以下の罰金(過料)というペナルティも規定されていますが
罰金を科せられた例はほとんど聞きません。それなら、ペナルティを受けないから違法行為を
やっていい、他の会社もやっているからやっていい、ということではなく、遵法精神は社長が
率先して社員に示すべきものです。
ただし、法律や罰金があるから仕方なく決算公告をしましょう、というものではありません。
決算公告には、悪い決算内容でも外部に知られてしまうというデメリットや決算書を作る
手間暇が掛かりますが、それをはるかに上回るメリットがあります。そのメリットを生み出す
ためのキーワードが透明会計なのです。
決算公告を行うことのメリットを考えたことがありますか?
決算公告を行うと他人の目にさらされますから、緊張感を持つことができます。
ごまかしもききません。そのことをデメリットと考えずに、自分が自分に甘えないための
抑止力と考えたらどうでしょうか。
上場会社は中間期と期末の決算発表に加え、最近では四半期ごとの数字の開示も
義務づけられるようになりました。それだけ世間の目、それも投資家の厳しい目にさらされて
いるのですが、そのことでより緊張感を持ち続けることができているのです。
また、透明会計を通じて決算公告をした会社は、銀行をはじめとする非常に多くの取引先
から高い信頼を得ることができます。また、直接の取引先だけでなく、社会からの信用も
間違いなく大きくなります。その結果、採用活動も有利になって、優秀な人材を確保できる
ことにつながるでしょう。それ以上に、社員は会社に対する信頼感を強めるはずです。
社員にも、そして社会にも広く開かれた透明な会計で、元気で逞しい会社になる。
それが透明会計の目的であり、決算公告の目指している姿です。

