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元気な経営を目指して 



 思い込み −失敗の原因−
                                                      <2007年4月号>
「思い込んだら命がけ」と言う言葉をよく耳にします。
新規事業についても、事業を成功させた人の話を聞くと、多かれ少なかれ「こうだと思い 込んで
命がけでやってきました」と言われます。 「思い込んだら命がけ」と言う言葉は耳に心地よく響き、
日本人の美的感覚に大変あって いるように感じます。 例えばスポーツ界で言えばイチロー選手
や松井選手のように、自分の好きな野球に対して、 「思い込んだら命がけ」で突き進んでいる姿が
だぶってきます。 しかし、イチロー選手や松井選手に実際はインタビューをしたことが無いので
正直な ところは分かりませんが、「思い込んで命がけ」でしたか?と問い掛けたら、 「思い込む」
って何ですか?と逆に問われてしまいそうです。 このピッチャーは直球しか投げてこない、などと
「思い込んで」打っているとでも 言うのでしょうか。 そういうこともあるのかもしれませんが、
来た球を全力で叩き返すことだけをやって いるのであって、「思い込んでいる」のでは
ないような気がします。 野球は3割打てれば大打者です。
ここには「思い込み」も許される世界があるのかもしれませんが、我々のやっている ビジネスの
世界では打率3割ではやっていかれません。 良かれと思ったことの7割が外れてしまったら、
とんでもないことなのです。 話がだいぶ脇道にそれましたが、「思い込み」という一件美しくも有り、
実はとてつもなく 大きな間違いを皆さんはおかしていませんか、と言いたいのです。
相手の言うことを最後まで聞きもしないで「思い込み」で判断し、お客様の考えていることも、
部下の考えていることも、全て自分で勝手に決め付けて「思い込み」の中で判断する危険を
指摘したかったのです。 お客様の声を聞いて商品を作るとか、サービスを作るというのは、
「思い込み」の危険性に対する裏返しのような気がします。
小さな事から大きな事まで「思い込み」はとても怖いものなのだと思います。
そして皆さんも、こんな「思い込み」による失敗経験をお持ちではないでしょうか。

                                  太田アカウンティンググループ 代表 太田 孝昭
                                             ※経済界倶楽部発行「出会い」掲載

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